◆モントレーカーウィーク マセラティ特集◆

8月中旬に北米モントレーにて開催されるモントレーカーウィークには北米のみならず世界各国から貴重なクルマと共にマニア達が集結し、一種、異様な興奮が続く。近辺のどこを走っていても、あっ、と声をあげたくなるようなクルマに出くわすのだ。 もちろん、その中でもマセラティは別格といっていいほどの敬意をもって扱われる。ここでは主要なイベントで出会った気になるマセラティ達を紹介していこう。   818日金曜日は最もエクスクルーシブなイベント、ザ・クエール・モータースポーツギャザリングが開催された。ペニンシュラホテルグループによる経営の美しいゴルフコースであるクエールロッジに世界の新旧取り混ぜた名車が集結する。その歴史はまだ浅いが、富裕客層をメインターゲットとして、大きな存在感を見せる。入場料も高いが、人数制限のあるチケットは発売開始と共に即完売となる。 マセラティはエントランス付近にブースを構え、発表されたばかりの20182イヤーモデルのグラントゥーリズモとレヴァンテが展示され、注目を集めた。特にフェラーリ製NA V8エンジン搭載モデルがしばらくの間生産が継続され、環境問題に最もうるさいここ北米でも入手可能なことに皆、高い関心を表していた さらにマセラティはモントレーカーウィークの間、カーメルの海岸にマセラティヴィラを設けて、マセラティスタ達をもてなし、また新規ユーザー獲得の為に力を入れる。そう、このモントレーカーウィークにはたいへん購買意欲の高い顧客が多く訪れるのでメーカーもプロモーションに力が入る。 もちろん、クラシックを所有のオーナー達も多数集まる 今年はギブリ生誕50周年でもあるが、ダークブルーの1970年ギブリと鮮やかなイエローボディの1972年ギブリに注目が集まった。ここクエールに集まるクルマはどれも極上のコンディションであることが特徴のひとつ。マセラティ関連ブランドとしては希少な1961年オスカ1600GT ZAGATOも並び、そのたいへん美しいボディラインを堪能することができた。     モントレーカーウィークの期間には、各所で数多くのオークションが開催される。私たちは、オークションの本番まで、各会場に並んでいるたくさんのクルマ達をじっくりと眺めることができるのだ。展示車両には目安となる落札予想価格がほとんどの場合、記されており、現在の相場がよく解る。 モントレーの中心部に会場を抑えているオークションハウス大手、RMサザビーズの会場を覗いてみるとマセラティスタにはたまらないモデルに遭遇した。一台は19645000GT byミケロッティだ。これは世界に一台しか存在しないワンオフモデルであり、私も2000年のモントレーカーウィーク以来、久々に目にした。コンパクトで空力特性を考慮されたボディは他の5000GTとは大いに異なるイメージを持つ特別な一台だ。当然、落札価格も1億円超えだ。もう一台は19593500GTスパイダーbyフルア。こちらもピエトロ・フルアの手によるワンオフモデルだ。当時人気であったアメリカ車のテイストがディテイルに見られる。オークションでは確固たる地位にあるクラシックマセラティであるが、3年ほど前のピークからみると落札価格も少し落ち着いてきたようだ。   19日土曜日はコンコルソイタリアーノが開催された。このイベントは名前の通り、イタリア車だけが参加できる。ペブルビーチコンコースなどと違って、より、草の根的なカジュアルさを特徴とする。このイベントはMIE(マセラティクラブインターナショナル)の創始者でもあるフランク・マンダラーノが始めたイベントであることもあり、毎年多くのマセラティが集まる。生産されたかなりの部分が北米へと輸出されたこともあり、ボーラとメラクは際立って多く並んでいる。年式による各個体の細かな違いを見つけるのも楽しい。 マセラティ5700GT。こんなクルマをご存じだろうか。種を明かせばミストラルのボディに5.7LクライスラーV8を無理矢理載せてしまったカスタムモデルだ。オーナーとも久しぶりの再会であったが、こんな試みを楽しむのも北米ならでは。この不思議な個体もオーナーが30年以上、大切に慈しんでくれば立派なクラシックといえよう。もちろん、多くの現行モデルたちも参加した。       モントレーカーウィークのクライマックスはペブルビーチコンコースデレガンスだ。夜明けと同時に広大なグリーンは大混雑となる。エントランス付近には最新モデルやコンセプトカーを展示するスペースが設けられ、マセラティはグラントゥーリズモ・コンバーチブル(日本名 グランカブリオ)の2018年モデルが並ぶ。 さて、フィールドへと足を運べば、素晴らしいコンディションの300Sに遭遇する。フランス人のオーナーは20年以上、この個体を楽しんできたという。詳細を調べてみるなら、この300Sは、かつて林コレクションの一台として日本にあった個体であることが判明。こちらも久しぶりの再会となった。 もう一台はマセラティミストラルだ。この比較的新しいモデルが並ぶのは「戦後プリザーブドカーカテゴリー」だ。「プリザーブドカー」というのは、そのクルマが誕生した時の状態をいかにそのままに保っているかが評価されるカテゴリーだ。ペイントも新車時より塗り替えることなく、インテリアのレザーもひび割れていたりして当然。つまり極力レストアされず、そのクルマの社歴相応に美しくヤレていることが評価される。この個体も程よくヤレた素敵なミストラルであった。  

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